米首都に「うんこ」像、各地に突如出没する反トランプアートの狙いとは

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一夜にして出没 謎の「反トランプアート」彫像 米首都

(CNN) 始まりは米首都ワシントン中心部のナショナルモールに出現したナンシー・ペロシ元下院議長のデスク像だった。机の上にはバスケットボール大の「うんこ」像――。大統領選挙が目前に迫った米国で、反トランプの奇抜なアートが各地に出没している。

フィラデルフィアのマヤ公園では10月30日、裸婦像の真後ろに、何者かが高さ約2.4メートルのドナルド・トランプ前大統領の彫像を設置した。足元の銘板では「性的暴行の生涯に敬意を表して」のタイトルの下、トランプ氏が女性に対する性的暴行について語った内容のリークとされる2016年の「アクセスハリウッド」からの引用が記されている。

「私はただキスを始める。磁石みたいに。ただキスする。待ちさえしない」「スター相手なら彼女たちはやらせる。何だってできる。あそこをつかむことも、何だってできる」

市は同日正午すぎ、通報を受けてこの彫像を撤去した。無許可で設置されたという理由だった。

同じような彫像は先の週末、オレゴン州ポートランドにも出現した。この彫像はたちまち首を落とされて破壊された。トランプ氏を支持するポートランド市議会議員候補の男性は、銘板を切り刻む自身の姿を動画で撮影していた。問題の彫像は28日午前、姿を消した。

CNNには31日、この政治アートプロジェクトを率いると主張する男性から電話があった。匿名のこの男性は数人のグループで活動していると説明し、伝えたいのは「レジスタンス疲れ」だと訴えた。

「大統領として、候補者として、人間としてのトランプ氏について最もショッキングなのは、私たちの記憶に深く刻み込まれ過ぎて、もうショッキングと思わないほど遠のいてしまったことだ」と男性は言う。「我々がこれを制作しているのは、それが重要なことであり、意思決定プロセスに反映しなければならないことを思い出してもらいたいからだ」

28日には首都ワシントンのホワイトハウスから数ブロックの場所にあるフリーダム広場にティキトーチのブロンズ像が出現した。こちらは女性1人が死亡した2017年の白人至上主義者の集会参加者をトランプ氏が擁護したことを揶揄(やゆ)していたと思われる。

ティキトーチ像は30日に破壊され、残骸はアート制作者によって運び出された。

国立公園警察は30日、器物損壊とコカイン所持の容疑で男1人を逮捕した。

唯一残ったペロシ氏デスク像も荒らされている。何者かに引きはがされたペロシ氏の名札は、その後交換されていた。

匿名の男性は大統領選挙の当日までにさらに像を増やすかどうかについて、「選挙まではあと数日ある。だからあり得る」と話している。

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