米国防長官指名のヘグセス氏に性的暴行疑惑、トランプ氏の政権移行チームに不意打ち
(CNN) トランプ次期米大統領は12日、退役軍人からFOXニュースの司会者に転じたピート・ヘグセス氏を国防長官に起用すると発表した。それから48時間以内に、トランプ氏の政権移行チームに対して、ヘグセス氏が絡む性的暴行についての申し立てが寄せられた。
チームに寄せられた情報は、カリフォルニア州モントレーの警察が捜査対象と説明した内容と一致する。それは2017年10月8日に発生した「性的暴行疑惑」で、ヘグセス氏が関係していた。
暴行があったとされる時間帯、ヘグセス氏はカリフォルニア州の共和党員女性の団体が開催した集会に講演者として参加していた。当時の様子を写した画像が集会の運営によってフェイスブックに投稿されている。
ヘグセス氏は17年以降、モントレー郡でいかなる刑事事件でも訴追されておらず、民事訴訟の被告になったことも一度もない。同氏の弁護士は一切の違法行為を否定している。
それでも疑惑の性質上、次期大統領首席補佐官のスーザン・ワイルズ氏は14日、ヘグセス氏に電話をかけ、この件に関して質問せざるを得なかった。ある情報筋がCNNに明らかにした。ワイルズ氏は、他に何かチームが関知しておくべき問題があるかどうかヘグセス氏に尋ねたという。
ヘグセス氏の国防長官への指名は、外部の身元調査を受けることなく発表されていた。
ある情報筋は、今回の疑惑の浮上は驚きではあるものの、トランプ氏も政権移行チームも指名に向けた手続きを進める意向だと明らかにした。
しかし15日にはトランプ氏の周辺で、ヘグセス氏が最終的に指名を辞退するのではないかとの臆測が公然と飛び交った。中には今後さらに不都合な情報が流れることを懸念する人々もいる。
それでもトランプ氏の広報責任者を務めるスティーブン・チャン氏はCNNへの声明でヘグセス氏を擁護。本人はいかなる疑惑も強く否定しており、一度も起訴されていないと主張した。
その上で、「彼が米国防長官として承認されるのを楽しみにしている。彼なら就任初日から、米国を再び安全かつ偉大にする取り組みを開始できる」と述べた。