米FBI長官、バイデン政権終了後の辞意表明 トランプ氏の交代方針受け
(CNN) 米連邦捜査局(FBI)のレイ長官は11日、バイデン政権の終了に伴って辞任する意向を表明した。これより前にトランプ次期大統領はFBI長官を交代させる方針を示していた。
レイ氏はトランプ氏の1期目時にFBI長官に任命され、3年の任期が残っていた。だがトランプ氏は前政権時に国防関連の役職を歴任したカッシュ・パテル氏をFBI長官に起用する方針を表明した。パテル氏は指名承認に向けて上院議員らとの面会を重ねている。
情報筋によると、レイ氏はトランプ氏の方針を受けて進退を検討してきた。また、秩序ある移行を望んでいるという。だがFBI内部ではトランプ氏が気に入らないFBI長官を交代させる行為が常態化するのではと懸念する向きもある。
レイ氏の前任者のジェームズ・コミー氏は2016年の米大統領選へのロシアの介入疑惑を捜査し、翌年5月にトランプ氏に解任された。
レイ氏の就任前、多くの議員は揺れ動くFBIを安定させる堅実な人選と見ていた。だが、最終的にはレイ氏も前任者と同じような運命をたどることになった。FBIはトランプ氏を調査し、その結果、2件の訴訟に発展した。
トランプ氏は特に、機密文書の持ち出しをめぐる捜査でFBIが22年8月に裁判所の許可を得てフロリダ州にある邸宅「マール・ア・ラーゴ」を捜索したことに不満を抱いていた。
トランプ氏はこのほど出演したNBCの番組で「(レイ氏は)私の家に侵入した」と不快感を示した。