45年前の母子殺人事件、容疑者を逮捕 DNAの一致がきっかけ
(CNN) 米中西部ネブラスカ州で40年以上前に発生した母子が犠牲になった殺人事件で、法医学上の突破口がきっかけとなり、長年にわたって容疑者と見られてきた男の逮捕につながった。同州オマハの当局が明らかにした。
逮捕されたのはアブドゥルマリク・フセイン容疑者(68)。オマハ警察によれば、フセイン容疑者は今月12日に逮捕された。デロシア・マシューズさん(26)と息子のカマルくん(7)の死に関連して2件の殺人の容疑に問われている。
警察は1979年4月24日に犠牲者の遺体を発見した。警察によれば、2人と連絡が取れず姿も見かけないのは通常ではないとして、心配する家族や友人から通報があった。
捜査員は、デロシアさんが性的暴行を受けたと判断した。2人にはロープかひもで首を絞められた痕跡が残されていたという。ダグラス郡の判事が明らかにした。
オマハ警察によれば、フセイン容疑者とデロシアさんが最初に顔を合わせたのは75年に地元で開催されたイベント。2人は知り合いになったが交際はしていなかった。フセイン容疑者は当時、容疑者として浮かんだものの、逮捕に至る十分な証拠は見つからなかった。
逮捕への糸口が見つかったのは2004年。同容疑者がコロラド州で殺人事件とは無関係の強盗で逮捕されたときだった。
フセイン容疑者のDNAが全米のデータシステムに送られた。このシステムでは有罪判決を受けた犯罪者や逮捕者、犯罪現場から集められた情報を収集している。同容疑者のDNAが犯行現場の証拠と一致したことで容疑者は逮捕された。
![45年を経て逮捕されたアブドゥルマリク・フセイン容疑者(68)/Omaha Police Department](/storage/2025/02/17/d60546a761b8a2d3509ae88f30f71540/husain-abdulmalik.jpg)
45年を経て逮捕されたアブドゥルマリク・フセイン容疑者(68)/Omaha Police Department
ダグラス郡の地方検事局は事務手続きのミスから訴えを棄却したが、新たな証拠が見つかった場合には再び起訴できる道を残した。
事件の捜査は継続し、21年になって法医学の進歩を受けて「重要な証拠」の再調査が行われた。新たな分析により、当局が検察に対して、今回の事件を訴え出るのに十分な情報が得られ、フセイン容疑者の逮捕につながった。