米保健福祉省、職員1万人削減 組織の統廃合も
(CNN) 米保健福祉省(HHS)は27日、フルタイムの職員を約1万人削減すると発表した。同省ではすでに1万人が早期退職の募集に応じており、8万2000人だった同省のフルタイム職員は6万2000人になる。
加えて、HHSは勤務が2年未満の試用期間中の職員約5200人の雇用契約も先月終了させている。この件については法廷に持ち込まれているため、大半は一時休職扱いとなっている。HHSのニクソン報道官がCNNに語ったところによると、今回発表した削減に試用期間の職員は含まれていないという。
発表によると、地域事務所を従来の半分に減らすなど傘下の組織を28部門から15部門に統廃合する。人員削減により年18億ドル(約2720億円)の経費を節約できるとしている。
ケネディ保健福祉省長官は声明で「単に官僚主義の肥大化を抑えるだけではない。核となる使命と、慢性疾患のまん延を食い止めるという新たな優先事項に取り組むべく組織を再編している」と述べた。
メディケア(高齢者向けの医療保険)やメディケイド(低所得者向け公共医療保険)などの重要な医療サービスには再編の影響が及ばないようにするとしている。
今回の人員削減の内訳は、食品医薬品局(FDA)3500人、疾病対策センター(CDC)2400人、国立衛生研究所(NIH)1200人、メディケアとメディケイド300人など。
HHSの人事担当高官がCNNに明らかにしたところによると、削減の対象は主に人事やIT、調達、財務などの管理職で、解雇は28日にも通知される。