米上院議員が25時間超の大演説、最長記録更新を実現した秘策は
米上院議員が25時間以上続けて演説、その秘策は
(CNN) 米議会でこのほど、民主党のコリー・ブッカー上院議員(55、ニュージャージー州選出)が25時間5分にわたる演説を行った。同議員の事務所が明らかにした。これは近代史において上院で行われた最長の演説となった。これまでは1957年に共和党のストロム・サーモンド上院議員が行った24時間18分の演説が最長だった。
ブッカー氏は休憩のために発言権を譲ることはなかった。そのようなことをすれば、議長が議事を進めることができるようになるためだ。ブッカー氏は演説で、トランプ政権が米国民に与えている危害などさまざまな問題について取り上げた。
ブッカー氏によれば、今回の偉業に向けて肉体的に備えるため、「多くの戦術」を駆使した。たとえば、長時間立ち続けてトイレ休憩を取らずに済むよう、数日前から断食したり、水分の摂取を控えたりしたという。
ブッカー氏は1日、CNNの取材に答え、「良い面も悪い面もあった。水分不足で筋肉がつり始めた。最後には、筋肉がけいれんするのを止めるために何かしているだけだった」と振り返った。
ブッカー氏が演説を始めたのは東部時間3月31日午後7時。自身が「肉体的に可能」である限り、そして、ポケットの中に聖書の一節以外何も持たずに抗議を続けると誓いを立てて演説を始めたという。
ブッカー氏が演説しなかったのは、1日の正午に議場で祈りを捧げるために短時間休憩したときと、民主党の同僚からの質問に答えたときだけだった。
マウントサイナイ医科大のジェームズ・グラッドストーン准教授(整形外科)は「ある意味で、ブッカー氏がやったことは持久力の競争だった」と指摘した。
「しかし、その準備は明らかに型破りだった。持久走のレースでは、ほとんどの選手はレース前、特にレースの数時間前に炭水化物を摂取し、水分を最大限に補給し、レースの最中も水分を補給する」(グラッドストーン氏)
グラッドストーン氏によれば、例えばテニスの選手は試合の2時間前にご飯や鶏肉などの食事を摂取する。こうした準備によって、激しい運動に耐えられるだけのエネルギーと水分が体にたくわえられる。
グラッドストーン氏によれば、適切な栄養や水分補給がなければ筋肉の緊張やけいれんが起こる可能性がある。このため、ブッカー氏が演説の最後のほうまで、けいれんをおこさなかったことに「驚いた」という。グラッドストーン氏は、ブッカー氏が長時間の演説の前に何日も絶食し、もし演説の直前に食事をしていたなら感じていたはずの「激しい空腹感」を和らげようとしていたのではないかとみている。