米市民権獲得の最終面接に訪れたパレスチナ人留学生を拘束、国外退去の恐れ

(CNN) 米コロンビア大学4年生のパレスチナ人留学生が14日、米市民権獲得に向けた最終面接のため訪れたバーモント州の事務所で拘束され、手錠をかけられて連行された。

拘束されたモフセン・マフダウィさんは米国の永住権の保持者で10年前から米国に居住。コロンビア大のキャンパスで昨年、親パレスチナの抗議運動を組織していた。

弁護士によると、マフダウィさんが居住地の同州コルチェスターにある米市民権・移民業務局(USCIS)の事務所を訪れたところ、移民当局に拘束された。トランプ政権は親パレスチナの抗議運動家に対する取り締まりを強めており、マフダウィさんの拘束もその一環と思われる。

バーモント州の連邦地裁は、弁護側からの保釈請求を受け、マフダウィさんの国外退去やバーモント州外への移送を差し止める仮命令を出した。

マフダウィさんの弁護士はCNNに寄せた声明の中で、「トランプ政権がモフセン・マフダウィを拘束したのは、彼がパレスチナを擁護したことに対する直接的な報復であり、彼がパレスチナ人であることが理由だった」と指摘。「彼の拘束はガザの残虐行為に対して声を上げた者を黙らせようとする試みであり、憲法にも違反している」と強調した。

マフダウィさんは2024年3月、学生たちが野営を始めて大学の建物を占拠する前に、親パレスチナ運動を組織する活動から身を引いていた。

今秋には同大の大学院に進学を予定しており、市民権獲得の手続きは2024年に開始していた。

マフダウィさんはパレスチナ自治区ヨルダン川西岸の難民キャンプ出身。米国の永住権を獲得して10年前から合法的に米国に居住していた。家族は今もヨルダン川西岸で暮らしている。

永住権を持つコロンビア大学のパレスチナ人留学生が拘束されたのは、マフムード・カリルさんに続いて2人目だった。

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