故ジーン・ハックマンさんの地所の離れ家でネズミの死骸と巣発見、ハンタウイルスのリスク検証中

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亡くなった米俳優ジーン・ハックマンさんの地所の離れ家でネズミの死骸と巣を発見/Roberto Rosales/AP

亡くなった米俳優ジーン・ハックマンさんの地所の離れ家でネズミの死骸と巣を発見/Roberto Rosales/AP

(CNN) CNNが入手した米ニューメキシコ州公衆衛生局の記録から、俳優の故ジーン・ハックマンさんとその妻ベッツィー・アラカワさんの敷地内にある8棟の離れ家の至る所で、ネズミの死骸とネズミの巣が発見されたことが分かった。

広大な敷地の環境分析は、2月にハックマン夫妻が自宅で死亡しているのが発見された1週間後の3月に実施された。

ニューメキシコ州医療調査事務所によれば、アラカワさんはハンタウイルス肺症候群のため65歳で死亡した。ハンタウイルスは、げっ歯類、げっ歯類の糞(ふん)、唾液(だえき)、尿との接触によって人間が感染する珍しい病気。

報告書によると、三つのガレージ、二つの小屋、三つの物置からネズミの糞が発見された。三つのガレージからは生きたネズミ、死んだネズミ、ネズミの巣が発見された。

ニューメキシコ州保健局の職員は、ハックマンさんとアラカワさんの死亡調査の一環として、敷地内に出入りする救急隊員や家族の安全を確保するため、3月5日にリスク分析を実施した。同州公衆衛生獣医師のエリン・フィップス氏によれば、主たる住居での暴露リスクは低かった。報告書では母屋でネズミが活動した形跡はなく、清潔だったとしている。

敷地内にある当該の8棟の離れ家にはネズミが出入りしていた、と報告書は述べている。敷地内の2台の車両(作業車または放棄された車、農機具と記載)にもネズミの目撃情報があり、巣と糞があった。調査員はまた、離れ家で生け捕り用の罠(わな)も発見した。

ハンタウイルスは珍しい疾患だが影響は深刻で、ニューメキシコ州では患者の41%が死亡している。米南西部に位置するニューメキシコ州は国内で最も多くのハンタウイルス症例が報告されている。

メイヨークリニックは、この病気に対する治療法が限られているとの理由から、可能な限りネズミとの接触を避け、ネズミのすみかを掃除する際には保護具を着用するよう助言している。米疾病対策センター(CDC)によればハンタウイルスの特効薬は今のところなく、最初はインフルエンザのような症状を示すが、症状が現れるまでに2カ月かかることもあるという。

ニューメキシコ州監察医務局によれば、アラカワさんはハンタウイルスが原因で急死。ハックマンさんは高血圧と動脈硬化性心血管病の合併症で数日後に死亡した。進行したアルツハイマー病も死因の一つだとしている。95歳だった。

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