米政権、留学生600人超のビザ取り消し 全米90以上の大学で
(CNN) トランプ米政権はこれまでに、全米の少なくとも90の大学に在籍する留学生600人超のビザ(査証)を取り消したことがCNNの調べで明らかになった。
CNNは裁判所に提出された書類や弁護士の声明、大学の発表などを精査した。
ビザを取り消された学生が即時出国しなければならないのか、学業のために滞在し続けられるのかは不明。国務省はビザ取り消しの手続きについて明確に示していないものの、状況は「流動的」で「現在進行中」としている。
国務省の報道官は、ビザ取り消しの理由を説明するよう求められた際、ルビオ国務長官のコメントを引用した。ルビオ氏は、移民法は「テロ活動を支持または擁護する者、他の人にテロ活動を支持または擁護するよう働きかける者、イスラム組織ハマスのようなテロ組織を支援する者は米国滞在のビザを取得する資格がない」と定めていると述べている。
国務省は、留学生や交換訪問者の情報を管理しているシステムで手作業で滞在資格を無効にしており、大学や学生にビザの取り消しを通知していない。ほとんどの場合、大学がシステムを確認してビザが取り消されたことに気づいている。
ビザを取り消された学生の中には犯罪歴のない人もいる。数年前の軽犯罪など、比較的軽微な違法行為で有罪判決を受けたため、帰国を余儀なくされる恐れがある学生もいる。移民問題を専門とする弁護士によると、軽微な犯罪では通常、強制退去に至ることはない。
一部の大学は学生のビザ取り消しについて反対の姿勢を示したり、政府に詳細な説明を求めたりしている。