エジプト大統領、アサド政権を強く批判 シリア反政府勢力支援を呼び掛け
(CNN) エジプトのムルシ大統領は30日、イランで開催されている非同盟諸国の首脳会議で演説し、シリアのアサド政権を強く非難し、反政府勢力への支援を呼び掛けた。
ムルシ大統領は、アサド政権を「正当性を失った抑圧的な政府」と非難し、反政府勢力の支援は「道徳上の義務であり、私たちの信じる新しい独立国シリアへの政治的、戦略的なステップだ」と語った。
同会議に出席していたシリア代表団は、ムルシ大統領の演説の間、一時退席した。シリアのムアレム外相は国営テレビで、大統領の発言はシリアの内政干渉にあたると批判した。
ムルシ大統領は、2週間前に開かれたイスラム協力機構(OIC)の首脳会議で、シリア情勢の打開にむけてエジプト、イラン、サウジアラビア、トルコが協力すべきだと語っていた。エジプトのメディアによると、大統領は「シリア現政権は去るべきだ」とも主張していた。
エジプトはアラブ諸国の中で最大の人口を擁し、影響力が大きい。ムルシ大統領の発言は、アラブ圏におけるアサド政権の孤立化を浮き彫りにした形といえそうだ。アサド政権は、サウジアラビアやカタールなどスンニ派が主流の国々から非難されていた。