クリントン米国務長官が訪中、領有権問題が焦点か
香港(CNN) アジア歴訪中のクリントン米国務長官は4日夜、北京に到着する。中国は最近、南シナ海などの領有権問題で近隣諸国と緊張関係にあり、これが米中関係にも影を落としている。
クリントン長官は3日、訪問先のインドネシアで、米国は領有権問題で中立的な立場を維持するとの方針を確認する一方、「中国や地域の諸国が平和的な紛争解決を目指す行動規範づくりに同意するよう求める」と述べた。
これに対して中国は、米国務省が事実を無視して問題に介入しているとの不快感を表明。
人民日報系の環球時報は4日付の論説で、クリントン長官の外交が中国と近隣諸国との間に摩擦を引き起こしていると批判し、「長官は中米関係を深く害していることについて熟慮すべきだ」と主張した。
中国は南シナ海の領有権をめぐり、ベトナムやフィリピンなど東南アジア諸国と対立。さらに沖縄県・尖閣諸島の問題で日本とも対立を深めている。尖閣諸島には、東京都の石原慎太郎知事が2日、島の購入に向けた現地調査団を派遣した。中国側はただちに「調査は違法だ」と非難した。