南ア鉱山労働者270人の殺人罪での起訴取り下げ 警官発砲による死亡事件
南アフリカ・ヨハネスブルク(CNN) 南アフリカ北西部のプラチナ鉱山で起きた労働者と警官隊の衝突で34人が死亡した事件をめぐり、同国の検察トップは2日、殺人の罪に問われた鉱山労働者270人の訴追を一時的に取り下げると発表した。
この事件は同国北西部のマリカナ鉱山で8月16日にスト中の労働者と警官隊が衝突し、警察の発砲によって労働者34人が死亡したとされる。しかし地元検察の判断で、同僚の労働者270人が殺人容疑で逮捕された。
この判断については同国司法相も、「国民の間にショックとパニックと混乱を引き起こした」と批判していた。
検察トップは、立件のためにはさらなる証拠が必要だと述べ、関係者の訴追はすべての捜査の完了を待たなければならないと指摘した。事件については警察と独立系の警察監査機関、ズマ大統領が設置した司法調査委員会の少なくとも3者が個別に捜査を進めている。
逮捕された労働者は3日から6日かけて、条件付きで釈放される。