日韓が領有権争う島へ CNN取材班が上陸
この島の住民は金成道(キム・ソンド)氏とその妻の2人だけだ。天候が悪いと数週間にわたって外部との往来が絶たれる可能性もあるこの島で暮らすのは大変ではないかと尋ねると、金氏は「自分で選んでここに来たのだから、文句は言えない。それに周りじゅう魚だらけなのだから、文句なんてあるわけがない」と語った。
周辺海域は豊かな漁場で、金氏は70年代からここをよく訪れていたという。島に引っ越してきたのは91年のことだ。
またこの海域には天然ガスの埋蔵資源があるとされている。埋蔵量は不明だが、外交関係を危うくするに値するほど大きい可能性もある。
島には観光客も来る。小さな港には毎日、フェリーが到着して警備隊が敬礼で迎える。一度に上陸するのは100人以上。韓国の国旗を振ったり、自分の足でこの地に立てた喜びを叫んだりする人もいる。
愛国的な義務感から島を訪れる人もいれば、一部の訪問客にとって上陸は宗教的な体験だったりもする。キリスト教徒のグループは輪になって、訪問が許されたことを感謝する祈りを捧げていた。