コロンビア政府、左翼ゲリラと和平交渉開始 ノルウェーなどが仲介
(CNN) コロンビア政府と同国の左翼ゲリラ「コロンビア革命軍」(FARC)は18日、ノルウェーで正式な和平交渉を開始した。コロンビアでは1960年代から左翼ゲリラと政府軍の間で武力紛争が続いてきた。
「武力闘争の終わりは平和の先駆けだ。その達成のためには、社会変革を突き詰めていかなければならない」と政府側の代表を務めるデラカジェ氏は述べた。
一方、FARC側の代表も「一部メディアが私たちをゲリラ扱いしているがそうではない。私たちは最終的な和平に向けた提案と計画を持って、今交渉のテーブルに就いている」と述べた。また、FARCが目指す和平とは社会経済上の抜本的な改革などを意味するものだと説明した。
政府とFARCは共同声明を出し「安定し永続的な平和の構築」に向けて努力していくことを表明した。
だが両者の間には大きな溝がある。
コロンビア政府は最終的な和平合意まではFARCに対する軍事作戦を継続すると繰り返し表明している。また、政治勢力としてのFARCの活動は認める一方、和平交渉でFARC側の要求全てを議題に乗せることには消極的な姿勢だ。
「今回の会談は、紛争の終結に向けたタイムテーブルを作ることがテーマだ。紛争が終結すればFARCは武力に頼らずに自分たちの考えを提案できるようになる」とデラカジェ氏は言う。
次回の交渉はキューバの首都ハバナで行われる予定だ。ノルウェーとキューバに加え、チリとベネズエラも仲介にあたっている。FARCは近年、米国の支援を受けた国軍の掃討作戦によって弱体化が進んでいる。