米独、トルコへのパトリオット配備を決定 シリアに圧力
(CNN) 米国とドイツは14日、トルコとシリアの国境への地対空誘導弾パトリオットの配備と、その運用に当たる兵士の派遣を決めた。
パネッタ米国防長官は「(パトリオットの配備は)シリアからの脅威に対処するため」と語った。この「脅威」には、シリアからトルコへの攻撃に加え、政府軍と反体制派との戦闘がトルコまで拡大する事態も含まれる。実際、10月にはシリア領内から発射された砲弾がシリア国境に近いトルコの町アクチャカレに着弾し、5人が死亡している。
今回配備されるのはパトリオット2基で、防御目的のみに使用。米兵士400人が運用に当たる。
北大西洋条約機構(NATO)は4日の外相会合で、加盟国トルコをアサド政権の脅威から守るためにパトリオットの配備を承認していた。今回の米国の決定は、これを受けたもの。米国とNATOは、数日以内に米軍の先遣隊を現地に派遣し、1月第2週までに配備を完了したい考えだ。
またドイツ連邦議会も14日、パトリオットの配備を賛成多数で承認した。さらにNATOは同日、オランダもパトリオットの配備に意欲を示していることを明らかにした。