シリア憲兵隊司令官が離反か 反体制派への合流を発表
(CNN) シリア憲兵隊司令官と名乗る少将は27日までに、動画投稿サイトにビデオ声明を載せ、アサド政権を見限って反体制派に加わり、国民革命の実現を目指すと主張した。
アブドル・アジーズ・シャラール憲兵隊司令官の離脱が本当なら、軍の離反者としては最高位の1人になるとみられる。シリア軍では今年7月、アサド大統領の元友人とされる精鋭部隊「共和国防衛隊」の准将が反体制派に転じていた。また、8月にはヒジャブ首相(当時)が多数の兵士とともに出国していた。
政府軍と反体制派武装組織の戦闘はシリア全土で続いているが、最近は反体制派の攻勢が目立つとされ、アサド政権は崩壊の瀬戸際にいるとの見方も出ている。
シャラール司令官は「ユーチューブ」に掲載した声明で、シリア軍は祖国を守る本来の任務から逸脱し、都市や村落を破壊して罪もない民間人を虐殺する武装ギャングに成り下がったと非難した。
アサド政権軍の離脱兵で組織する反体制派「自由シリア軍」によると、同司令官は過去数週間、反体制派の支援を受けながらトルコへ出国する機会をうかがってきた。最後の交通手段はスクーターだったという。
一方、トルコの国営通信TRTによると、シリアからトルコへの避難者は過去2日間で3300人に達し、シリア人民議会の議員1人も含まれた。