中央アフリカ共和国で反政府勢力が活発化 国連職員は退避
(CNN) 中央アフリカ共和国で反政府武装勢力と政府との和平合意が順守されていないことを受け、国連は26日、同国に駐在している職員のうち必要最低限の人員を除く全員と職員の家族を一時的に退避させると発表した。
国連の報道官は、反政府勢力が軍事攻勢を続けていることから、首都バンギを攻略する意図があるかも知れないと指摘。「こうした展開は、和平協定および中央アフリカ共和国に平和を確立しようとする国際社会の努力を深く傷つけるものだ。潘基文(パンギムン)事務総長は戦闘により人命が失われ、人々が家を追われたことに深い遺憾の意を表明している」と述べた。
米国務省もこれに先立つ24日、中央アフリカで「反政府武装勢力の活動が活発化」しているとして、必要でない限りはバンギを離れないよう国民に呼びかけた。国務省は23日、バンギに駐在していた職員のうち緊急性のない人員の退避を許可した。
米国務省によれば、地方では特に武装勢力に加えて強盗や密猟者に襲われる危険性が高いという。
中央アフリカの東部では神の抵抗軍と呼ばれる武装勢力が猟をする外国人にとって脅威となっている。神の抵抗軍のジョゼブ・コニー司令官は国際刑事裁判所から戦争犯罪と人道に反する罪で指名手配されている。
仏政府は26日、中央アフリカに駐留する仏軍部隊にバンギにある大使館の警護をさせることを決めた。フランスは中央アフリカの元宗主国で、中部アフリカ諸国経済共同体(ECCAS)の委託によりバンギの空港に200~300人の部隊を常駐させている。