ベネズエラ最高裁、大統領の就任式延期を認める判断
(CNN) キューバでがん治療中の南米ベネズエラのチャベス大統領(58)について、同国の最高裁は9日、国会での就任式に出席できなくても4期目を開始できるとの判断を下した。
モラレス最高裁長官は「1月10日に憲法に定められた新たな任期が始まるにあたり、新たな就任宣誓は必要ではない」と述べた。今回の憲法解釈をめぐる審理には最高裁の全ての判事が参加したという。
モラレス長官は、チャベス大統領は後日、最高裁において就任宣誓をすることが可能だと述べた。憲法では、大統領が職務を遂行できるかどうかを判断するための医療関係者による委員会が招集できる規定になっているが、最高裁ではこれまで、招集を検討したことはないという。
長官はまた、チャベス大統領が治療のために出国することを国会が認めた点を指摘するとともに、大統領の不在は一時的とも言えないが恒久的とも言えないと述べた。憲法では大統領が恒久的に不在の場合には、選挙で新たな大統領を選ばなければならない。
大統領支持派からは、最高裁の判事がキューバに赴き、現地のベネズエラ大使館で就任式を行う案も出ている。だがモラレス長官は、この案を検討するのは時期尚早だと述べた。
今回の最高裁の裁定は、「就任式は最高裁で後日実施される」としたマドゥロ副大統領の8日の声明を追認する内容となった。最高裁の判事は親チャベス派が多数を占める。