パリでクルド人女性活動家3人殺害、頭部撃たれ
パリ(CNN) フランスのパリで10日、クルド人活動家の女性3人が頭部を撃たれ死亡しているのが発見された。うち1人はクルド労働者党(PKK)の創設メンバーだった。
警察によれば、3人の遺体は現地時間10日の午前2時にパリのクルディスタン情報センターで発見された。近くには鉄道のターミナル駅のパリ北駅や、クルド人が多く住む地域がある。
バルス仏内相は報道陣に対し、3人の女性活動家は「明らかに処刑された」との見方を示した。内相によると、殺されたうちの1人は同センターの所長で、ベルギーに本拠を置く政治組織「クルディスタン民族会議(KNK)」のパリ代表も務めていた。
イラク北部の山中に拠点を置くPKK指導部の広報担当者は、これまでに犯行声明などは届いていないとし、仏当局の捜査とPKKによる調査の結果を待つと述べた。
PKKはクルド人独立国家の樹立を目指す組織で、過去30年近くにわたり、トルコ政府との間で武力闘争を繰り広げてきた。トルコや米国からはテロ組織に指定されている。
トルコ政府は最近、服役中のPKKのアブドラ・オジャラン党首らクルド人指導者らとの対話を始めたとみられており、今回の暗殺は、こうした和平への動きを妨害する狙いがあったと専門家は指摘する。