ヨルダンに押し寄せるシリア難民、窮状募り抗議デモも
(CNN) ヨルダンのジュデ外相は23日、内戦が続く隣国シリアから流入した難民がここ数日だけで2万人あまりに上っていることを明らかにした。救援物資が不足し、人道危機が長引く恐れもあるとして、支援団体などは国際援助を増やすよう求めている。
ヨルダン最大のザータリ難民キャンプでは、22日に子ども2人が死亡し、難民の間で小規模な抗議デモが起きた。同キャンプはシリアとの国境から約15キロ離れた砂漠の中にあり、ここ数週間は豪雨や洪水、極端な寒さに見舞われて窮状が募っていた。
ジュデ外相は、シリアの衝突が始まって以来、難民の数は35万人に達したと述べ、今後数日でさらに増えると予想。「アラブ諸国や西側諸国、国際団体から援助を受けているが、流入者の数に照らすとまだ足りない」と訴えた。
難民支援団体の国際救援委員会(IRC)は先週、ヨルダン、レバノン、トルコ、イラクに流入したシリア難民は約60万人に上り、人道危機が長引く恐れがあるとの見方を示した。ヨルダンなどではキャンプ外で暮らす難民も多く、学校や廃棄物処理などのインフラが整っていない町は、突然の人口増大に対応しきれない状況だという。