米国、国連での交渉で「禁酒」提案
国連にはかつて、「外交官ラウンジ」の中にバーがあった。しかし、2010年の国連本部ビル改修に伴い、現在は午後3時以降に飲食出来る場所はわずかしかない。アルコール類をビル内に持ち込む外交官が一部いるともみられている。
国連の潘基文(パンギムン)事務総長の広報担当者は、交渉に際しての飲酒問題などに触れ、各加盟国に外交官の行動規範を垂れるのは事務総長の職務ではなく、各加盟国の政府の責務と指摘した。
国連では約3年前、事務次長だった中国人外交官が海外で催された夕食会で酩酊(めいてい)して上司だった潘事務総長にからみ、ひんしゅくを買う事例も起きていた。事務次長は「事務総長、あなたは私を好きになったことはない。私も同様だ」と毒づいたとされる。事務次長はこの後、謝罪していた。
米国のトーセラ大使代行は、国連職員による海外出張で航空機のビジネスクラス利用が余りにも多いことを知り、是正を図ったこともある。
国連では本部内の禁煙徹底には数十年かかっている。