ベルルスコーニ伊前首相に有罪判決 盗聴記録漏えいで
ローマ(CNN) イタリア・ミラノの裁判所は7日、ベルルスコーニ前首相に対し、捜査当局が盗聴した政敵の電話の内容を違法に漏えいしたとして禁固1年の有罪判決を言い渡した。
事件は2005年に左翼民主党の書記長(当時)だったファッシーノ現トリノ市長と保険会社幹部が大手銀行の買収計画について電話で話した内容を、ベルルスコーニ前首相が弟の経営する新聞社に漏らしたというもの。
通話内容は新聞に掲載され、買収計画は頓挫。ファッシーノ氏が政治的影響力を利用して買収を支援したかのような記事を掲載することで、同氏の評判を傷つけようとしたと見られている。
検察によれば、通話を録音したのは経済犯罪の捜査当局。ベルルスコーニ前首相は関係者に金を渡して録音を入手、違法に内容を公表したという。
ベルルスコーニ前首相は裁判で、通話内容を聞いたり、その公表を命じたりしたことはないと主張していた。弁護士は控訴する意向を示している。
ベルルスコーニ前首相はこの他にも、脱税や未成年者と性的関係を持った罪で裁判を抱えており、今月18日にも判決が下される予定だ。