イタリアで3人が相次いで自殺 背景に長引く不況
(CNN) 長引く不況にあえぐイタリアで、老夫婦が経済苦で首つり自殺を図り、さらにそれを知った妻の兄弟がアドリア海に身を投げた。イタリア放送協会(RAI)が5日に伝えた。
ロメオ・ディオニシさん(62)と妻アンナマリア・ソプランジさん(68)は、沿海都市チヴィタノーヴァ・マルケの自宅で死亡しているところを隣人に発見された。警察は、経済苦が自殺の原因と見ている。
その後、妻アンナマリアさんの兄弟のジョセフ・ソプランジさんがアドリア海で投身自殺を図り、救助隊がジョセフさんを海から引き上げたが、助からなかった。
チヴィタノーヴァ・マルケのクラウディオ市長は、自身のウェブサイト上で、「国全体の経済、社会が困難に直面する中、(3人の死が)この地域に与える影響は大きい」と述べた。
また、イタリア下院のボルドリーニ報道官も、今回の悲劇は「多くの人々が貧困に絶望している」ことを示す事件だと述べた。