北朝鮮、米韓との対話開始の条件を列挙 制裁決議撤回など
(CNN) 北朝鮮の国防委員会は18日、米韓との対話開始の前提条件として核実験強行に伴う国連安全保障理事会の制裁決議の撤回など具体的な内容を明らかにした。国営メディアが伝えた。
米韓合同軍事演習の恒久的な放棄や両国による挑発行動の停止、挑発への謝罪表明なども含まれる。国防委は声明で、米韓が北朝鮮軍と人民による報復の鉄槌(てっつい)の打撃を避け、真の対話と交渉を欲するなら、軍事演習の放棄などを実行すべきだと主張した。
また、核問題の解決については米国が最初の行動を示すべきだと強調。「朝鮮半島の非核化は米国が(半島に)もたらした核戦争手段の撤収で開始されるべきだ」とし、この措置が世界の非核化につながるとも述べた。
北朝鮮は今年2月の3度目の核実験を受けた国連安保理の追加制裁決議に強く反発、弾道ミサイル発射の示唆や朝鮮戦争休戦協定の白紙化、唯一残った南北協力事業の開城(ケソン)工業団地への韓国人立ち入り禁止など軍事、経済などでの強硬措置を相次いで打ち出している。
この中でオバマ米大統領は16日、米NBCテレビとの会見で北朝鮮の最高指導者、金正恩(キムジョンウン)第1書記に対し米韓に対する威嚇は北朝鮮の孤立化をさらに進めるだけだと警告。
北朝鮮による最近の挑発的な行動については、父の故金正日(キムジョンイル)総書記、祖父の故金日成(キムイルソン)主席が以前見せていた行動パターンと同一と指摘。その上で、大統領就任以来、明確に打ち出した立場は今回の北朝鮮のような挑発的な行動に報償は与えないということだと強調した。