中国軍、高級車禁止の新規定 横暴ぶり目にあまり
香港(CNNMoney) 中国共産党の中央軍事委員会は30日までに、高級車に軍のナンバープレートを付けることを禁止する規定を発表した。習近平(シーチンピン)国家主席が進める腐敗撲滅対策の一環となる。国営新華社通信が伝えた。
中国ではかつて、軍のナンバープレートを付けた車が交通ルールを公然と無視したり、料金を払わずに通行したりする行為がまかり通っていた。報道によれば、プレートがオークションで民間人に売られていたこともあるという。
しかしここ数年で、こうした軍の車の横暴ぶりが注目を浴び、インターネットの交流サイトなどに、軍のナンバープレートを付けたリムジンの写真が投稿されたりするようになったという。
新規定で軍のナンバープレートを付けることが禁止されたのは、3リッター以上のエンジンを搭載した車種、または7万3000ドル(約720万円)以上の車種。具体的にはメルセデス・ベンツ、BMW、リンカーン、キャデラック、フォルクスワーゲン・フェートン、ベントレー、ジャガー、ポルシェの各モデルのほか、ポルシェ・カイエン、アウディQ7などのスポーツ用多目的車(SUV)も含まれる。
人民解放軍はこの措置について「社会の調和と安定、軍の評判を維持するため」と説明。新たに偽造防止対策を施したナンバープレートも交付し、古いナンバープレートはすべて回収する。
中国では高級車ブームで各国のメーカー各社が売り上げ増大を図っている。買い手には政府高官も多く、特にアウディA6は人気が高いという。