エジプト、暫定大統領が就任 検察はムルシ氏ら捜査
カイロ(CNN) 軍による事実上のクーデターから一夜明けたエジプトで4日、検察が大統領を解任されたムルシ氏と支持母体「ムスリム同胞団」の幹部に対する捜査に着手した。ムルシ氏らが暴動をあおり、デモ参加者の殺害にかかわった疑いがあるとしている。
首都カイロで同日行われた式典では、最高憲法裁判所のマンスール長官が暫定大統領に宣誓就任。マンスール氏は、ムバラク政権を崩壊させた2011年の革命の「修正と是正」を行うと宣言した。
現地からの報道によると、検察トップのアブデル・マキド・マハムード大将は、捜査対象となっているムルシ氏ほか35人に対して出国禁止を命じた。
ムスリム同胞団の報道官によると、大統領警護隊の本部で拘束されていたムルシ氏は、国防省に移送されたという。幹部らの拘束は軍がムスリム同胞団を解体させることを狙ったものであり、「非常に問題がある」と報道官は話している。軍はムルシ氏の居所を明らかにしていない。
ただ、軍は出国を促したものの、ムルシ氏がそれを拒否したとの報道もあり、情報は錯綜(さくそう)している。政府系日刊紙アルアハラムは4日、ムルシ氏が自発的に大統領を辞任することはないと伝えた。