衝突続くエジプト 首相にエルバラダイ氏有力か
カイロ(CNN) 解任されたムルシ前大統領の支持派と反対派が対立を続けるエジプトで、野党指導者のエルバラダイ国際原子力機関(IAEA)前事務局長の首相就任が有力視されている。
エルバラダイ氏が率いる世俗派の野党勢力「救国共同戦線」は6日、同氏が暫定首相に任命されたとの声明を出した。マンスール暫定大統領の側近はこれを否定したものの、「(同氏の任命は)理にかなった人選」との見方を示した。
暫定大統領側近は、エルバラダイ氏とマンスール氏が同日午後、2時間にわたって会談したことを明らかにし、7日には新たな首相と閣僚が任命されるだろうと述べた。
エルバラダイ氏は昨年の大統領選でいったん出馬を表明したものの、当時の暫定統治体制を批判して撤回した経緯がある。
ムルシ氏の支持派と解任を歓迎する勢力は互いに「民主主義の妨害」を非難し合い、衝突を続けている。同氏が拘束されているとみられる大統領警護隊本部前には前日に続いて多数の支持派が集まり、気勢を上げた。
国営テレビが保健当局情報筋の話として伝えたところによると、5日からの死者は全国で少なくとも計35人、負傷者は1404人に上っている。