北朝鮮船の船長ら訴追 パナマ当局
パナマ市(CNN) パナマで北朝鮮船から兵器が発見され、船員らが逮捕された事件で、パナマ当局は19日までに、兵器の不法所持などの疑いで船長と乗組員35人の訴追手続きを進めていると発表した。
同船での捜査は難航している。5つの貨物室のうち、18日までに捜査が終わったのは1つだという。ムリノ治安相は「乗船した専門家によれば、貨物は荷下ろしがやりにくいように積み込まれている」と語った。
その上、乗組員らは備え付けのクレーンのケーブルを切るなどして捜査を妨害した。パナマ側は新たにクレーンを持ち込んで捜査を続けているが、貨物室内のコンテナを運び出すのは大仕事だという。
すでに捜査がすんだ貨物室では、砂糖の袋の下から兵器などの入ったコンテナが発見された。一部のコンテナは砂糖の重さでへこんでいたという。
ムリノ治安相は「わが国にはこうした種類の問題を扱った経験がない」ため、捜査を終えたらその後の対応については国連の指示を仰ぎたいと語った。核兵器開発をめぐり、北朝鮮は国連から大半の武器の輸出入を禁止されている。
米当局者によれば、米国とパナマはこの船がパナマ運河を通ってキューバに行き、また戻ってくるのを追跡していたという。