若年婚の風習に抗議、11歳少女の「反乱」 イエメン
ユーチューブのビデオが公開されてから数週間後、CNN取材班はナーダさんを捜し当てた。おじの元に身を寄せるナーダさんは「結婚から、そして無知と人身売買から逃げてきました」と話した。
一方、ナーダさんの両親は強制結婚の事実などないと主張。ビデオの内容は作り話だった疑いが強まり、ナーダさんは当局によって女性保護施設へ移された。
7月下旬、ナーダさんの後見人に選任された女性活動家の仲介で、本人と両親、おじが話し合いの場を持つことになり、CNNは単独取材を許された。ナーダさんが「どうして両親の話は信じるのに私を信じてくれないの」と泣き出す場面もあった。
一体何が真実なのか、突き止めることは難しい。だが確かなことがひとつある。ナーダさんは話し合いの中で、「田舎では英語もコンピューターも学べない。サヌアで勉強させて」と訴えた。より良い人生を送るチャンスがほしい――それがナーダさんの願いなのだ。
話し合いの結果、ナーダさんは両親やおじとともに、サヌア市内にある別の親族の家で暮らすことになった。この合意はナーダさんにとって、願いがかなう第一歩になるかもしれない。