ダイアナ元妃の死にまた陰謀説 英警察は懐疑的
ロンドン(CNN) 英国のダイアナ元妃が1997年8月に死去した経緯をめぐり、背後で英軍が関与していたとの説がまた浮上している。複数の英メディアが伝えた。ロンドン警視庁はこれに対し、懐疑的な立場を示している。
英紙サンデー・ピープル電子版によると、英軍特殊部隊員が元妻との会話で、「ダイアナ妃の死には空軍の特殊部隊が関与した」と話していたことが分かった。離婚争議の中で、元妻の両親が英軍とロンドン市警に書簡で伝えたという。同紙によれば、この隊員は2011年、元ルームメートが武器関連の違反に問われた軍法会議で証言した際にも、同じことを主張していた。
同紙は隊員の名前や情報源を公表していない。これに先立ち英PA通信も同様の情報を伝えたが、いずれも軍関与の詳細については報道しなかった。
英国防省はCNNの取材に対し、「ロンドン市警が調べることだ」とだけコメントした。ロンドン警視庁は情報の信頼性を確認するとしたうえで、「再捜査ではない」と強調した。
ダイアナ元妃はパリ市内で、交際相手のドディ・アルファイド氏らと乗っていた車がカメラマンたちを振り切ろうとしてトンネルに激突、同氏とともに死亡した。08年に「事故死だった」との正式な結論が出たが、英仏両国の情報当局や英王室による陰謀だったとの説が根強くささやかれてきた。
一方で、例年ダイアナ元妃の命日が近くなると陰謀説が浮上するとの指摘もある。9月には、元妃の素顔を描いたという映画「ダイアナ」の公開も予定されている。