福島第一原発の汚染水漏れ、「レベル3」に引き上げ検討
東京(CNN) 東京電力福島第一原子力発電所から高濃度の汚染水が漏れた問題で、原子力規制委員会は21日、トラブルの深刻さを示す国際原子力事象評価尺度(INES)を「レベル3」(重大な異常事象)に引き上げる構えを示した。
INESの尺度は0から7までの8段階。同委員会は当初、この問題を暫定的に「レベル1」(逸脱)と評価していたが、同日の会合で正式な引き上げを検討すると述べた。東日本大震災が起きた2011年3月の原発事故自体には、すでにレベル7の評価が下されている。
同原発からの汚染水流出の問題は、科学者らが1年以上前から指摘していた。
東電は7月、汚染された地下水が海へ流れ出していることを確認。流出を防ぐために地下に壁を設けものの、汚染水が壁を越えたり、横から回り込んだりして海へ流れ込む恐れがあることを認めていた。
今回は、汚染水を貯蔵するタンクからの水漏れが19日に見つかり、その後相当な量が漏出したことや、放射能濃度が非常に高かったことが明らかになっている。