貨物列車が脱線、無賃乗車の外国人ら23人死傷 メキシコ
(CNN) メキシコ南部タバスコ州で25日未明、貨物列車の脱線事故があり、無賃乗車していたホンジュラス人など少なくとも5人が死亡、17人以上が負傷した。
タバスコ州当局の発表によると、脱線した貨物列車にはホンジュラス人少なくとも250人が乗っていた。救急隊が現場に駆け付けて救助作業に当たっているという。
事故は現地時間の午前3時ごろに発生。列車が線路を外れて車両8両が横転した。列車のエンジンと1両目は無事だったため、この車両を使って負傷者を近くの病院に搬送したという。
現地では豪雨のために線路周辺の地盤が緩んでいた。
メキシコでは現在、全土を横断する旅客列車は運行されていない。しかし中米各国から米国を目指す大勢の人たちが貨物列車を利用。列車の屋根に上ったり車両と車両の間のすき間に潜り込んだりする人が後を絶たず、この列車は別名「死の列車」とも呼ばれている。
当局によると、25日の事故で死亡したり病院に運ばれたりしたのは全員がホンジュラス人だった。
ホンジュラスの隣国エルサルバドルの外務省は、負傷者の中にエルサルバドル人がいた場合に備えて領事館職員を現地に向かわせたことを明らかにした。
メキシコ外務相は、脱線事故に関して中米各国と連絡を取り、負傷者の支援に当たると説明している。