シリア政権の化学兵器使用を「ほぼ断定」 米当局者
ダマスカス(CNN) シリアの化学兵器使用疑惑を巡り、米政府当局者はアサド政権が化学兵器を使ったことにほぼ疑念の余地はないとの見方を示した。一方、シリアの外務副大臣は25日、国連調査団による現地調査を認めると表明した。
米政府当局者はCNNの取材に対し、「反体制派が化学兵器を使ったという情報に信ぴょう性はない」「化学兵器の使用はアサド政権のみに責任がある」と断言した。写真や医師などの証言といった証拠に加え、判断材料となる情報を集めて分析するための手段は多数あるとしている。
首都ダマスカス郊外で化学兵器が使われたという情報は21日に浮上し、反体制派は数百人が死亡したと主張。この事件を巡って反体制派とシリア政権の双方が互いを非難していた。
別の米当局者は25日、事件の数時間から数日後にかけて現場から組織などの証拠が収集され、安全な場所で分析が行われていると語った。
国連事務総長事務所によると、調査団は26日に現地入りして調査を開始したい意向。シリア政府は調査団が現地にいる限り、あらゆる敵対行為を停止することで合意したという。25日までは調査団が情報収集のために現地入りすることは認められていなかった。