シリアで化学兵器使用の情報、1300人死亡か
(CNN) シーツにくるまれて床に横たわる何人もの子どもたち。その姿を前に、「うそはやめてくれ! この子たちはどこへ行った? 私たちを殺す政権はどこだ」「私たちは化学兵器にやられた」と叫ぶ男性――。医療区域は混乱状態だった。
シリア反体制派は、政府が首都ダマスカス郊外で化学兵器を使用したとして、インターネットに動画を掲載した。映像には、ぐったりとした様子で運ばれていく人たちや、床にスプレーをまく人たち、仰向けに横たわってうつろな目で激しくけいれんする男性などが映っている。
CNNは現時点でこの映像の撮影日時や場所、死傷者の数などは確認できていない。
シリアには国連の調査団が到着し、政権側と反体制派のいずれかによる化学兵器使用があったかどうか調べるために、19日から調査を開始したばかりだった。
動画が公開された直後、国連の潘基文(パンギムン)事務総長は「衝撃を受けた」との談話を発表。調査団が本格調査を行っていると指摘し、「いずれの側が化学兵器を使ったにしても、国際人道法違反に当たる」と強調した。
シリア国営メディアによると、アサド政権は21日、政権側が化学兵器を使ったという反体制派の主張について、「事実無根」だと否定した。