エジプト当局、ムスリム同胞団長を拘束
カイロ(CNN) エジプト国営ナイルテレビは20日、同国の治安部隊がムルシ前大統領の支持母体、ムスリム同胞団のバディウ団長を拘束したと報じた。
ナイルテレビが内務省報道官の話として伝えたところによると、バディウ団長は暴力を扇動したとして、カイロ郊外のナスルシティーで拘束された。抵抗はしなかったという。
同国では軍主導の暫定政権とムスリム同胞団を中心とする前大統領支持派の対立が続き、双方が互いの暴力を非難している。
パレスチナ自治区ガザとの境界のラファでは19日、治安部隊を乗せたバス2台がロケット弾を持った武装グループに襲撃され、隊員25人が死亡した。
この事件についてムスリム同胞団は、「我々の平和的な抗議活動はいかなる武器よりも強い。我々はどんな暴力行為も容認しない」と述べ、この攻撃への非難を表明している。
18日にはカイロ近郊で、前大統領派の一部が拘置所への移送中に脱走を図り、このうち少なくとも37人が死亡した。国営メディアは当局が発射した催涙ガスによる窒息などが原因だったと伝え、検察は19日、警官2人の逮捕を命じた。