シリアで化学兵器使用の情報、1300人死亡か
反体制派は21日の時点で死者の数を数百人としていたが、その後犠牲者の数は増え、反体制派を束ねるシリア国民評議会は1300人以上が死亡したとしている。
米オバマ政権高官は、シリアでの化学兵器使用について正式に確認はできていないとしたうえで、「もし事実であれば、追い詰められた政権による残虐行為のさらなる裏付けになる」と語った。
ホワイトハウスは声明を発表し、化学兵器が使われたとの情報について「深く憂慮している」と述べ、「米国はあらゆる化学兵器の使用を強く非難する」と強調した。国連の調査団については「直ちに目撃者や被害者に接触させ、シリア政府によって干渉されたり操作されたりすることなく調査や証拠の収集ができるようにすべき」と訴えている。
化学兵器は反体制派の拠点があるダマスカス近郊のグータ東部と西部で使われたとされる。反体制派の首都進攻を阻みたい政権側は、1年以上にわたって同地の奪還を試みていた。
一方、ロシアのインタファクス通信によると、同国外務省報道官は21日、化学兵器が使われたという情報について、「事前に準備された挑発行為」だとの見方を示した。
英国やフランス政府も、事実関係については確認できていないとしながらも、憂慮を表明している。