中国の「剰女」事情 生涯独り身を選ぶ女性が増加中
北京(CNN) 中国の大都市、上海に住むチャンさん(26)は、両親から何年もの間、「結婚しろ、結婚しろ」とせっつかれることにうんざりして、この街に出てきたくちだ。
「絶対に結婚も出産もしないと決めた」と語るチャンさんは湖南省長沙市出身。大学を卒業し、今年の初めに両親から逃れ、キャリアを築くために上海にやってきた。
高等教育を受けた女性が、両親や友人、国営メディアから、早く伴侶を見つけないと孤独でみじめなことになると言われ続ける中国では、チャンさんのように結婚しないことを明言するのはまれだ。
チャンさんは大学で学位を取得した後、貯金するために両親と一緒に暮らしていた。都会に住み、高等教育を受けた27歳以上の独身女性は「剰女(売れ残りの女)」と呼ばれるが、両親から剰女になると心配されるたびに、チャンさんの心は揺れ動いた。
しかし、フェミニストのウェブサイトを読んで、この言葉は女性を家庭に返すために存在していると信じるようになった。
そして、チャンさんは居心地のいい家を離れて無職のまま上海に移り、9人の同居人とともに寮で暮らしている。チャンさんやランさんは少数派だが、こうした姿勢は現在の中国では、結婚しても女性の権利がほとんど守られないという現実を反映したものだ。