ロシア大統領、「化学兵器使用の証拠あるなら提出を」 シリア介入
(CNN) シリアのアサド政権が先月首都ダマスカス近郊で化学兵器を使ったとされる問題を巡り、ロシアのプーチン大統領は3日、化学兵器使用の証拠が提示された場合は軍事介入に同意するとの可能性を示唆した。
プーチン大統領はAP通信とのインタビューで「化学兵器が使われたこと、使用したのがシリア政府軍だったことを示すデータがあるなら、それらを国連安全保障理事会に出すべきだ」と述べた。
オバマ米大統領は対シリア軍事介入を主張しているが、国連安保理ではロシアと中国の反対が予想されることから、安保理決議なしの介入も辞さない構えだ。プーチン大統領は米国が単独で介入に踏み切った場合にロシアがどう行動するかには言及せず、「我々には我々の計画がある」と語るにとどまった。
ダマスカス近郊での攻撃をめぐっては、ケリー米国務長官が1日、現地の救急隊員が採取した血液や毛髪などのサンプルから神経ガスのサリンを検出したと発表。
さらに3日開催された米上院外交委員会の公聴会では、シリア政権側が化学兵器を使用したことを示す根拠として、サリンを搭載したとされるロケット弾が「政権側の支配地域には一発も着弾していなかった」こと、政府軍が現地の部隊にガスマスクの着用を指示したこと、シリア政府高官が国連調査団による証拠発見を恐れていたとみられることを挙げた。