ドイツ総選挙、与党が勝利確実 メルケル首相3選へ
ベルリン(CNN) 22日に投票が行われたドイツ総選挙は、23日までにアンゲラ・メルケル首相率いる保守系のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)の勝利が確実になった。ただ、わずかな差で安定多数の確保には至っていない。
選管当局が発表した速報値によると、CDU・CSUは41.5%の得票を確保した。メルケル首相の党は安定多数の確保まであと2議席と迫っている。
メルケル首相は党本部で支持者を前に、「素晴らしい結果だ」と述べ、「これからの展開がどうなるかを口にするのは時期尚早だ。しかし今日は勝利を祝おう」と語った。
一方、これまで連立を組んできた自由民主党は得票率が4.8%にとどまり、議席を維持するために必要な5%に達していない。もしCDU・CSU単独で安定多数を確保できなかった場合、野党との連立を迫られることになる。
メルケル首相率いるCDUは、選挙前の世論調査でも過去10年で最も高い支持率40~42%でリードを保っていた。一方、中道左派の野党社会民主党(SPD)の支持率は一時、過去最低水準の23%にまで落ち込んだ。
同首相にとって今回の選挙は3度目。2005年と09年の選挙では、増税やアフガニスタン派兵を巡る批判にさらされて支持率は振るわなかったが、今回はユーロ圏の経済危機を切り抜けた政策と指導力が評価された。