運転禁じられた女性たち、ハンドル握って一斉抗議 サウジ
(CNN) 女性が車を運転することが事実上禁止されているサウジアラビアで、これに抵抗する女性らが26日、一斉にハンドルを握って道路に出た。首都リヤドでは少なくとも5人の女性が運転中に見つかり、警察に止められた。
警察報道官がCNNに語ったところによると、5人の女性は警察署には連行されず、男性保護者が迎えに来るまで車で車内で待機するよう命じられた。保護者が到着した後、二度と運転しないという誓約書に署名したうえで釈放された。
同国の道路交通法に女性の運転を禁止する条項はないが、宗教上の禁止事項と解釈されてきた。
これに抗議する運動は先月末から勢いを増し、オンライン上の請願書には1万6000件を超える署名が集まった。国内各地で多数の女性が自身の運転中の映像を撮影し、動画共有サイトユーチューブに掲載していた。
抗議運動の支持者らによると、この日運転した女性は少なくとも25人に上る。リヤド市内の食料品店に車で買い物に行き、運転中の映像をユーチューブに投稿したという女性経済学者は「2台ほどの車に気付かれたが大丈夫だった。達成感がある」「これからも運転するつもりだ」と語った。
一方、サウジの内務省報道官は「普段の土曜日と同じで、違反行為は特に聞いていない」と述べた。同省は23日、抗議運動に参加した者にはなんらかの措置を取ると警告していた。24日に内務省当局者を名乗る人物が女性らに警告の電話をかけたとの情報もある。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは24日、サウジアラビア当局に女性の運転を認め、抗議運動の参加者を処罰しないよう求める声明を出していた。