タリバーン新指導者に強硬派 マララさん襲撃に関与
(CNN) パキスタンのイスラム武装勢力「パキスタン・タリバーン運動」(TTP)の広報担当者は7日、新たな最高指導者にマウラナ・ファズルラ師が選ばれたと発表した。ファズルラ師は強硬派として知られ、女子が教育を受ける権利を主張するマララ・ユスフザイさんに対する襲撃に関与した疑いが持たれている。
前指導者のハキムラ・メスード司令官は1日、パキスタン北西部で米無人偵察機の攻撃を受けて死亡した。
ファズルラ師はかつて、パキスタン北西部スワト渓谷でタリバーン系の武装勢力を率いていた。だが2009年にはパキスタン軍により、ファズルラ師の率いる集団はアフガニスタンへと追いやられた。
軍関係者によれば、ファズルラ師は現在もアフガニスタンにいるとみられ、そこからパキスタン領内での武装闘争を指揮していると考えられている。
スワト渓谷は昨年10月にマララさんへの襲撃事件が起きた場所で、TTPは犯行声明を出している。
パキスタン政府は和平に向けてTTPに対話を呼びかけているが、メスード前指導者の殺害以降、暫定指導者を務めていたシャヒーン氏は7日、これまでに政府と交渉した事実はないし、今後も交渉はあり得ないとの立場を示し、今後TTPはシャリフ首相の地元であるパンジャブ州への攻撃に力を入れると発言した。
またシャヒーン氏は、シャリフ首相は先月の訪米で米国にパキスタンを売ったと非難。「無人機攻撃を止めるどころか、米国に我々の指導者の首を売る取引をした」と述べた。