安保理、南スーダン派遣部隊増派を決議 大量虐殺や民族対立も
現地ではこの日も戦闘が続き、南スーダン国防相は政府軍が24日、6時間の戦闘の末にジョングレイ州の州都ボルを奪還したと語った。キール大統領も国民に向けたクリスマス演説でキール奪還を発表。マシャル前副大統領や、政府軍と交戦している勢力との間で平和的に事態を解決する用意があると表明した。
軍の報道官は同日、油田地帯の北部ユニティ州も間もなく政府軍が奪還する見通しだと述べた。北部マラカルでも政府軍と反政府軍が交戦。国連によると、戦闘は南スーダンの10州のうち5州に広がっているという。
また、民間人が民族を理由に襲撃され、殺害されているほか、人道支援団体の施設などで略奪が起きているとの情報もある。
国連は、避難民約4万5000人の避難所の確保にも苦慮している。ほかの場所でもほぼ同数が避難先を探しているといい、避難民の健康状態が悪化しているとして医療援助を呼びかけた。
一方、米軍は同国に残っている米国人を脱出させる必要が生じた場合に備え、スペインに駐留していた海兵隊員150人をジブチに移動させた。うち50人が24日までに南スーダンの隣国ウガンダ入りしたという。