留守番電話に法王からメッセージ スペインの修道院
(CNN) ローマ法王フランシスコがスペイン南部ルセーナの修道院に年末のあいさつをしようと電話をかけ、応答がなかったため留守番電話にメッセージを残していたことが分かった。修道院がカトリック系のラジオ局を通し、メッセージの内容を公開した。
法王は冗談めかして「電話に出られないとは、修道女たちは何をしているのだろう」と言った後で「法王フランシスコです」と名乗り、「年末のあいさつをしたい。後ほどかけ直してみようと思います。皆さんに神の祝福を」と話していた。
電話があったのは大みそかの昼前で、修道院ではちょうど祈りの時間に当たり電話に出られなかった。留守番電話のメッセージを聞いた一同はびっくり。院長は「文字通り死にたいほどの気持ちだった」と振り返る。法王とは15年前から親交があったが、「私たちのことを思い出してくださるとは思ってもいなかった」という。
どうすればいいのか分からず、地元の司教に相談して折り返し電話をかけようと試みたがつながらなかった。待つしかないと覚悟を決めた数時間後に、法王から再び電話があり、修道女ら5人が交代で会話した。このうち3人は、法王と同じアルゼンチン出身の修道女だ。法王は「決して希望を失わないで」と語り掛けたという。
昨年3月に即位した法王フランシスコは、庶民的に寄り添う言動で信者らから熱烈な支持を集めている。