覚醒剤拠点の村を摘発、182人拘束 中国
香港(CNN) 中国広東省でこのほど、覚醒剤の製造や取引の拠点となっていた海辺の村を警察が一斉に捜索し、住民182人を拘束したことが明らかになった。
現場は同省陸豊市の博社村。ヘリコプターや高速艇で出動した武装警察の要員ら3000人以上が12月29日早朝、村内109カ所を捜索し、覚醒剤の製造工場77カ所を摘発した。同省の治安当局が2日発表したところによると、拘束された住民らは計18の密輸組織とつながりを持っていた疑い。覚醒剤3トンに加え、原料100トンや銃、刃物、手投げ弾などの武器を押収したという。
押収された覚醒剤の末端価格について当局の発表はないが、香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは推定2億3200万ドル(約240億円)に上ると伝えた。
陸豊市は長年、覚醒剤製造や販売の温床とされてきた。治安当局によると、過去3年間に中国で取引された覚醒剤のうち、3分の1が同市で作られていた。博社村では全世帯の5分の1が覚醒剤の製造、販売に直接関わっていたという。
広東省の警察は昨年7月から薬物取り締まりの大規模作戦に乗り出し、これまでに計8.1トンを押収、1万836人を拘束している。