救助に向かった中国船、氷に囲まれ動けず 南極海
(CNN) 南極海で立ち往生したロシア調査船の救助活動に参加した中国の砕氷船「雪龍」が、氷に囲まれて動けなくなっていることが4日までに分かった。
オーストラリアの海上保安当局によると、雪龍の船長からは、燃料も食料も十分に残っていて救助の必要はないとの連絡が入ったという。
南極海では先月下旬から、ロシアの調査船「アカデミック・ショカリスキー」が厚い氷に阻まれて立ち往生している。雪龍に搭載されたヘリコプターが2日、乗客52人を全員救助し、オーストラリアの砕氷船「オーロラ・オーストラリス」へ移送した。調査船には乗員22人がとどまり、引き続き自力での脱出を試みる。
救助活動の完了後、今度は雪龍自体が立ち往生した。オーロラ・オーストラリスは雪龍の救助が必要となった場合に備えていったん待機状態に入ったが、雪龍とアカデミック・ショカリスキーの船長が互いに協力して対応するとの方針を示したため、航行を再開した。オーロラ・オーストラリスは1月中旬ごろ、オーストラリア本土へ戻る見通しだ。