チュニジア首相が辞表提出
(CNN) 北アフリカ・チュニジアのラライズ首相は9日、マルズーキ大統領に辞表を提出すると明らかにした。同国国営通信が伝えた。辞職は昨年与野党間で結ばれた合意に基づくもの。
後継の首相にはジョマア産業相が内定しており、週内にも暫定政府の新内閣が発足する見込みだ。
チュニジアでは2011年に市民デモで強権的なベンアリ政権が崩壊。民主化運動「アラブの春」のさきがけとなった。翌年行われた選挙ではベンアリ政権下で非合法化されていたイスラム政党ナハダが第1党となった。
だが昨年、ナハダと対立する世俗政党の指導者2人が暗殺されてから混乱が続いていた。
今回の退陣は、昨年政治危機に終止符を打つために与野党の間で交わされた合意に沿ったもの。新憲法を起草し、次期選挙の選挙管理委員会を指名した後に現政権が退陣する内容だった。
チュニジアの制憲議会では今週、新憲法の条文に関する採決が行われ、8日には選挙管理委員会の指名も終了していた。