住民の避難加速、1カ月で41万人余 内戦危機の南スーダン
(CNN) 政権軍と反乱軍の交戦が続くアフリカ中部、南スーダン情勢で国連は15日、過去1カ月間の衝突で住民ら計約41万3000人が自宅などを捨てて避難したと報告した。避難者は過去1週間に激増したとしている。
両派の和平交渉は隣国エチオピアの首都アディスアベバで開かれたが、戦闘終結につながる成果は生まれていない。
国際医療組織「国境なき医師団」によると、南スーダンの上ナイル州などでの激戦で過去数日間、数百人が負傷、数千人が避難した。国連によると、この戦闘で約7万8000人が近隣国へ避難。南スーダンの国内避難者は数十万規模に達している。女性や子どもが多い。約6万5000人が同国内の国連基地に保護を求めた。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、隣国ウガンダのウエストナイル地方へ逃れたのは4万2000人以上。エチオピアには約1万8600人が退避した。ケニアには約6800人、推定1万人がスーダンの西コルドファン、南コルドファン両州に難を逃れた。
UNHCRは14日の時点で、南スーダンの中部ジョングレイ州や上ナイル州など同国の一部地域で戦闘が続いたと報告していた。
南スーダンの内戦の危機は、キール大統領とクーデターを主導したとされるマシャル前副大統領との確執が原因。昨年12月5日以降、両派間の戦闘が激化した。