ウクライナ大統領が「停戦」を宣言 国際社会は制裁の構え
国際社会はウクライナに対する圧力を強めている。メキシコ訪問中のオバマ米大統領は19日、「事態を注視している」と述べ、「平和的なデモには適切な対応を保証し、国民が抑圧を恐れず自由に集会を開いたり発言したりできるようにする責任はウクライナ政府にある」と語った。
フランス、ドイツ、ポーランドの外相は20日にキエフ入りして状況を視察し、ベルギーのブリュッセルで開かれる欧州連合(EU)の会合で報告する。さらに衝突が続けば、EU諸国や米国がヤヌコビッチ政権に対する制裁を発動する可能性もある。
欧州委員会のバローゾ委員長は、事態が悪化した場合、「暴力と過剰な武力を行使した者に的を絞った措置」で対応すると警告した。
米国務省高官は19日、記者団に対し、18日のデモ弾圧に責任があるウクライナ政府高官など20人に対する米国のビザ発給を停止すると発表した。
キャメロン英首相は、政府とデモ隊の双方による暴力は「一切容認できない」としたうえで、「ヤヌコビッチ大統領には特に、政府軍を撤収させ、事態のエスカレートを防ぐ責任がある」と強調した。