ギニアのエボラ出血熱、死者70人に 拡大の懸念も
(CNN) 西アフリカ・ギニアの保健当局は30日までに、同国でエボラ出血熱による死者が少なくとも70人に達したと発表した。
保健当局の声明によると、国内で感染が疑われる患者は少なくとも111人に上っている。感染は沿岸部の首都コナクリにも広がり、これまでに4人の死者が報告された。
国際非営利団体(NPO)国境なき医師団(MSF)は、エボラ出血熱には有効な治療法がなく致死率も高いとして「世界で最も危険な病気のひとつ」と位置付けている。MSFは患者の隔離が最優先との認識に基づき、ギニア南部の2カ所に隔離病棟を開設した。
米疾病対策センター(CDC)によると、ギニアのウイルスは遺伝子解析の結果、2009年にアフリカ中部コンゴ(旧ザイール)で報告された症例のウイルスに近いことが分かった。
ギニアの北隣に位置するセネガルの内務省は、感染拡大への懸念を理由にギニア国境を封鎖するとの決定を下した。
世界保健機関(WHO)によると、今のところギニア国外で感染が確認された例はないが、南隣のリベリアとシエラレオネで疑い例が少なくとも12件報告され、詳しい検査が進められている。