カトリック教会で同性愛者の赤ちゃん洗礼、アルゼンチンで初
(CNN) 南米アルゼンチンのカトリック教会の大司教が5日、同国の女性の同性婚カップルの求めに応じ、2人の間の赤ちゃんの洗礼式をつかさどった。アルゼンチンで教会がこの種の洗礼に応じたのは初めて。
洗礼式は同国北部コルドバ市が教区のカルロス・ホセ・ニャニェス大司教が執り行った。同国の国営通信社Telamによると、大司教はカップルの婚姻上の形態は赤ちゃんに関係のない事柄との判断を示した。
同通信によると、この赤ちゃんの名付け親はアルゼンチンのフェルナンデス大統領で、洗礼式には出席しなかったが代理を立ち会わせたという。
女性カップルの1人は記者団に、2人の結婚が教会によって認められることを望むとし、それまで闘い続けると述べた。また、大統領に赤ちゃんの名付け親になるよう私的に求めたことについて、同性愛者の権利を認めた法案を成立させたフェルナンデス氏と前大統領に感謝の意を示すためだったと語った。
アルゼンチンでは2010年に同性婚が合法化されたが、同国出身のフランシスコ法王が率いるローマ・カトリック教会はこれを認めていない。
法王は昨年9月、教会は自らの意見を開陳する権利を持つが、同性愛者の人生に宗教的に干渉する権利はないとの考えを示していた。